代表者あいさつ

「不可能を可能に変えるプロフェッショナル集団」を目指して

代表取締役 能登伸一
代表取締役 能登伸一

 現在の製造業は「単品・多品種・短納期」が求められる時代です。私たちは「出来ない」「無理」という言葉は言いません。お客様のどのような要望にも高い意識を持って応えることができる。そんな「不可能を可能に変えるプロフェッショナル集団」を目指しています。

そのために当社では、「会社の見える化」「コミュニケーション」「誇りを持てる会社づくり」という3つのテーマを軸とした企業改革へ取り組みはじめました。

 近年、中小企業を取り巻く環境は以前にも増して厳しくなり、モノづくりの市場は海外へ流出していくばかりです。しかし私は社員1人ひとりの能力にはもっと伸びしろがあり、それぞれが100%の力を発揮し知恵を出し合うことで、これまで以上の「日鐵鋼業」へ進化できると確信しています。

“企業改革”への道のりを探る。能登伸一インタビュー

── 1つめの「会社の見える化」とはどのようなことですか?

「会社の見える化」とは 経営理念に沿った毎年の方針に、部門ごとの方針、全社員の個人的な目標をまとめて文書化して誰でも見れるよう公開しています。数字的なことも、月次の決算報告や売り上げも朝礼で発表します。売り上げが上がった時には、朝礼で「万歳しようや」って言い合ったりね。

── 2つめの「コミュニケーション」とは?

 全社一丸の体制を築こうと思ったら、社員1人ひとりの心に潜む、会社に対する不公平感や不平等感、私に対する不信感があるようではだめです。
そのため、“上辺だけでないコミュニケーション”を取ることが大切なんです。

── “上辺だけでないコミュニケーション”のために行っていることを教えて下さい。

「開発会議」を通じた社員とのコミュニケーション 一番効果があるのは、数人のグループ単位で行なう「開発会議」という名の食事会です。私から見て「このメンバーは仲が良さそうだな」と思う社員4~5人を誘って食事会に行きます。仲が良い者同士でリラックスしながら食事をすると、普段は言いにくいことでも言いやすいような雰囲気になります。そうすると、「あの時の社長の発言は、どういう意味だったんですか」と、直球の質問が来たりするわけです。それに1つひとつ答え、社員の率直な意見も聞き出していきます。悪かったと思うことは謝ります。そうやって心に潜んでいた不満や疑問など、ドロドロしたものを全部出しきると、今度は「こうすれば会社はもっと良くなる」といった前向きな意見が出てくるんです。そういうコミュニケーションを通じて、会社の中にいると気付けないような良い意見を出し合うことができるんです。

── その食事会はどこで行われているのですか?

社員との談笑 行きたい場所は、そのつどグループのメンバーで決めます。皆、ここぞとばかりに「都」や「壱乃藏」といった良いお店ばかりリクエストしてくるんですよ…。一番予算を多く使ったのは「焼肉 まつ山」。高級な肉をどんどん注文するので内心ヒヤヒヤしていましたが、さすがにこの日は良い意見がたくさん出ましたね(笑)。
 開発会議で出た意見はノートに書き留めておき、次の全体会議で取り上げます。「これはすぐやろう」とか、「これは費用がかかるから来期の取り組みにしよう」など、出た意見を一通り吟味して、すぐにカタチにしていきます。

「誇りを持てる会社づくり」とは?

── 参加するのが楽しそうな会ですね。

 最初はそんな事はありませんでした。開発会議といっても、実質は会社や私自身に対する「ダメ出し」ばかり。もう辛くて、毎月何を言われるかと不安で不安で…。(笑いながら震えるリアクションを取る社長)
 でもそれが出尽くすと、しょうもない話の中にキラキラ光る提案が出てくるんですよ。最近では、逆に楽しみに感じています。こんな事が出来るのも、中小企業の強みだと思っています。

── 3つ目のテーマ「誇りを持てる会社づくり」とは?

 要は、社員それぞれが家族や友人に「自分の会社はこんな良いところがあるんだ」と自慢できるようなネタを増やしていくことです。例えば、エコアクション21の認証取得や3S活動の実施など、先進企業として求められる企業活動を積極的に行なうこともその一つです。
 また、3年前から、誕生日を迎えた社員には「いつもありがとう」という気持ちを込めて、記念品を贈呈するようになりました。

── 会社から誕生日プレゼントがもらえるなんて素敵ですね。

今後の展望について 中には「自分はいいから、代わりに母に花束を贈ってくれ」と言う人もいてね。2年前からは希望に応じて、ご両親や奥さんに花束を贈っています。社員のお母さんから私宛に「感激しました」とお電話をいただいたこともあります。
 一つ一つのアクションは小さなものですが、そういった活動を日頃から社員たちと一緒に積み重ねて行くことが、「誇りを持てる会社づくり」に繋がっていくのだと思っています。

── 最後に、会社の今後の展望を教えて下さい。

 GNP(国民総生産)という指標に対して、先代のブータン国王が提唱したGNH (Gross National Happiness = 国民総幸福量)という言葉がありますよね。利益だけを追求するのではなく、国民一人ひとりが幸せな生活を送ることを目指すという理念です。
 それと同じことで、会社は儲けるためにあるのではなく、経営者と社員、そしてその家族の生活を守り、様々な人と関わり幸せにするためにあるのだと考えています。
 そのため、私は企業の目指すべき目標として「GCH (Gross Company Happiness = 企業内総幸福)」を提唱しています。企業内総幸福、つまり、「全社一丸体制による更なる進化で、社員とその家族が幸せな生活を送れるように」という理念です。これまでお伝えしてきた様々な施策は、その理念にもとづいています。
 GCHを高めることで、社員1人ひとりがやりがいと充実感を持って仕事に励める環境をつくり、個々の能力と社内の連携力をさらに高めていくことこそが、会社に未知数の成長をもたらしてくれると信じています。

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